ヤギが手紙を食べてしまう…。そんな歌があるせいか、「ヤギは紙を食べるの？」という質問をよく受けます。ヤギの目の前にパンフレットをおいていたら、ムシャムシャ食べられてしまったという半ベソの子供さんも時々います。
　紙はパルプから出来ていますから、原料は植物だと言えなくもありません。でも、ちょっと考えてみましょう。紙には印刷のインクや漂白剤・パルプをつなぎあわせる接着のりなどが入っています。そんなものを食べたらお腹によくありませんね。
　ヤギという動物はとても食いしん坊です。お客さんに売りエサのキャベツをたくさんもらって、満腹のポンポコリンお腹になっても、目の前においしそうに見えるものがあったら「メェ～」とアピールします。でも、紙にかぎらず園内に生えている草や人間の食べ物・他の動物用に売っているエサなどヤギが喜びそうなものがあっても、あげないでください。ヤギは草を食べる「草食動物」ですが、食べてはいけない草もありますし、パンやモナカなどの「炭水化物」は「鼓張症（こちょうしょう）」という危険な病気のもとになってしまいます。（2004年4月7日の獣医さんのお仕事「お菓子が招く危険な鼓張症」参照）
　動物にエサをあげて、その動物がよろこんで食べている姿を見るのは、とてもうれしいものです。でも、くれぐれも「紙」をヤギさんにあげないでくださいね。読まずに食べてお腹をこわしてしまったら大変ですから…。