到津の森公園

獣医さんのお仕事 公園だより

行き場のない動物たち

先日、またまた変わった動物が園に持ち込まれました。警察からの「落し物」動物です。

名前は「ミズオオトカゲ」。
なんと成長すると体長2m越える東南アジアのトカゲです。
持ち込まれた個体は40cmほどで子どもといえる大きさ。
その2ヶ月ほど前にもヒョウモンリクガメがやはり警察から持ち込まれました。

日本の野生動物ではない、いわゆるペットである彼らは落とし物、けれども落とし主が現れることはまれです。カメについて言えば、持ち込まれるほとんどが体長20cmをこえるもの。ちょうど水槽では手狭になる大きさです。
大きくなったので引き取ってくれないか、という無責任な電話を受けることもあります。

最近よく耳にする移入種問題。外国の動物が野生化することの影響は計り知れません。かといって飼う方が一方的に悪いとは言い切れません。売る方も生涯飼育するリスクについてきちんと説明しているわけではありません。

さて、このミズオオトカゲに合うスペースなどあるはずもなくどうしたものか。
動物園だって困るのです。

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