動物たちのおはなし 公園だより
ムササビのくぅが今日ムササビの森に戻りました。これはくぅの長い治療のおはなし。
3月にもくぅはバックヤードに移動しました。獣舎内の思わぬすきまにはさまってしまい怪我をしたからです。原因になった部分や舎内を確認し、次の事故が起きないように隙間を埋めて対策しました。くぅは挟まれていた時間が長かったと予想され、顎付近と頭にはすきまにはさまってもがいたであろう傷が。そして生死を彷徨うほど衰弱していました。急いで病院に運び、処置をしてもらい、温湿度が保たれる保育器の中へ。
次の日の夕方にはリンゴをたべてくれる回復をみせてくれました。
そしてケガから約2週間、動きもよくなったので、ムササビの森に戻りました。
残ったキズは経過観察。
頭はカサブタになってきたね。元気はいつも通り、体重も変化なし。
ーしばらく経ってー
頭はまだカサブタでガサガサしてるね。動きはいつも通り体重も増減なし
ーーまたしばらく経ってーー
カサブタってこんな長いことあるもんだっけ?たしかにキズは大きかった。膿んではいない、カサブタの端っこはもうすぐ剥がれそう。
…うーん、様子見。
ーーーまたまたしばらく経ってーーー
いつまでたってもそこにあるカサブタ。形がドーナツ状に変わってきた。動きはいつも通り、体重も変わらない。
獣医さんと相談しながら経過をみていました。
変化があれば処置してみましょう。
ーーーーそして、7月のある日ーーーー
カサブタが膿んでる!
速攻病院へ!
カサブタをはいでみる。
ドーナツ型のカサブタの下はきれい。キズが治ってきていました。
でも、ドーナツの真ん中、皮膚ができてない!頭蓋骨見えてる!!!
というわけで、バックヤードでの治療が始まりました。
頭蓋骨が丸見えのキズ、さらなる細菌感染がこわい。
でも頭皮は薄く、皮膚をよせての縫合もできない。
「少しずつ皮膚を作っていきましょう。」
キズが乾燥してしまうと治りが遅いので、湿潤を保ちながらキズを治していくことになりました。
その結果のくぅの姿がこう。
「おもしろい」「帽子みたいで可愛い!!」
と思った方もいると思います。
でもこの姿を【可愛い】だけでは終わらせないでほしいと思っています。
この形を最初から目指していたわけではありません。
ー傷を早く治すために。
ーそして、治療による動物への負担を少しでも減らすために。
獣医と飼育員で、どうしたらいいのかを考え、試して、また考えて。
その結果、たどり着いたのが、この姿です。
治るまでの道のりはとっても長かった。
ブログも次回へと続きます。
くどうさくらこ

