到津の森公園

動物たちのおはなし 公園だより

あゆみあるく 飼育員にきいてみようコーナー回答①(3月26日投函分 前編)

感謝祭の日(3月26日)からレクチャールームにて開催中の

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「あゆみあるく ~到津の森公園の一年~」

 

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今回は動物たちの繁殖をテーマに、動物たちの小さな生命の物語を紹介しています。

 

その一角に設けてある「飼育員にきいてみよう」コーナー!!

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皆様が日頃から抱いている動物園や動物についての疑問を解決しちゃおうと設置しました!!

 

たくさんのご質問をいただきましたので、これから随時回答していきますよ~!!

 

というわけで、まずは第1シーズン。

3月26日に投函いただいた質問にお答えします。

質問数が多いので前編、後編に分けさせていただきます。

 

ペンネーム KBCR さんからの質問

『雄ライオンのたてがみは夏と冬で量がかわりますか?』

 

結論から言うと、あまり見た目で量に変化はありません。たてがみも毛ですので、抜け替わりはするんですが季節によって増えたり減ったりというのはわからないみたいです。年齢を重なるにつれて黒っぽくはなるみたいですよ!!

 

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ペンネーム PN さんからの質問

『ライオンの大好物はなんですか?』

 

やはりお肉ですね!!到津の森公園では、馬肉と鶏肉を与えているのですが、どちらかというと馬肉の方が好きです!!油分の多いお肉は胃もたれするみたいなので赤みのお肉がいいかな!!

 

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ペンネーム ダイナマイト辛男 さんからの質問

『ライオンは強いの』

 

そりゃあ、百獣の王ライオンですからね!!強いですよ!!

絶対に勝負を挑まないでくださいね!!

 

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ペンネーム シミケン さんからの質問

『ライオンは猫じゃらしでじゃれますか?』

 

百獣の王ライオン。ネコ目ネコ科の動物。大きくて、めっちゃ強いネコさん。

以前、パンパスグラスという植物を猫じゃらしがわりにして遊んでみると、キングは全く反応しなかったみたいです。ライは若いときはよく遊んでいたみたいですよ!!というわけで、若い子はよく遊んでくれるみたいです!!(当園調べ)

 

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ペンネーム たれぞう さんからの質問

『キメラは作成しているのですか』

 

キメラというのはギリシア神話に登場するライオンの頭とヤギの胴体、毒蛇のしっぽを持つ怪物のことかな。キメラは作成していません!!

キメラ(chimera)にはいろいろな意味があるようですが、ここでは、「2種類の別々な動物を掛け合わせて産まれた動物」としてお答えしますね。キメラとは、ライオンとトラ、シマウマとロバなど、近縁だけど普通は子どもが産まれない(生息地がちがう、体格差がある、そもそも違う生き物だから繁殖の対象でないなど)動物たちの間に、何らかの理由で産まれた動物のことを言います。海外を含め、動物園などで飼育されているものもいれば、イノシシとブタを掛け合わせた「イノブタ」のように、家畜として人間の生活に寄り添っているものもいます。ちなみに、ここでいうキメラは、ペットの犬や猫たちで見られる「雑種」とは違います。

前置きが長くなりましたが、動物園には「種の保存」という役割があります。野生動物が絶滅してしまわないように、もしくは、もし絶滅してしまっても動物園から姿を消さないように、動物の「種(ある種類)」を「保存(繁殖させ、飼育しつづける)する」というものです。キメラと呼ばれる動物たちは、一部をのぞいて、自然には存在しません。自然に存在する、いわゆる「野生動物」を保存していくことに力を入れるため、到津の森公園では「キメラ」を誕生させる方針はありません。

 

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匿名希望 さんからの質問

『チンパンジーのごはんはなんですか?』

 

到津の森公園では、いろいろな果物や野菜と、木の葉っぱ、固形飼料などを与えています。リンゴ、バナナ、オレンジ、サツマイモ、ニンジン、キャベツなどを基本に、旬のものやボランティアさんが作ってくれた野菜、園内で採れるアンズなどの果物やドングリやヤマモモなどの木の実を与えます。木の葉っぱは、お腹の調子を整えてくれる食物繊維がたっぷりなので、できるだけ毎日与えます。固形飼料は、動物園の動物専用のビスケットみたいなもので、チンパンジーに与えるサル用固形飼料には、サル類に必要な栄養がたくさん入っています。毎日同じメニューだとチンパンジーたちが飽きてしまうかもしれないので、少しずつ日替わりのメニューを用意しています。野菜の切り方を変えたり、時には落ち葉の中に隠したりもします。

 

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匿名希望 さんからの質問

『ゾウのはなは、どれくらいながい?』

ゾウさんが立って地面に届くぐらい。サリーとランは、MAX伸ばしてサリーが210㎝、ランが230㎝くらいです!!

 

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匿名希望 さんからの質問

『ぞうさんは、なんではながながいんですか?』

 

ゾウはとっても体が大きい動物です。体重はなんと3トン(サリーとランの場合)!!4本の脚でこの体重をしっかりと支えないといけません。そんななか、ごはんとなる植物を食べるためにしゃがんでいてはとっても大変です。だから、しゃがまなくてもごはんが食べられるように鼻と上唇が伸びて草を立ったまま食べられるように進化したんだ!!っていう説が有力かな。逆に、鼻が長いから今みたいに大きな体になったんだ!!という説もあるみたいです。

 ランはもっぱら昼寝をする時の杖として鼻を使っています。長いといろいろと便利みたいです。

 

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ペンネーム 横山緑 さんからの質問

『フラミンゴのところにいるスズメは動物園で飼育しているものですか?』

 

飼育しているものではありませんが、どうしても中に入ってきてしまいます。スズメたちは、飼育している動物たちのエサを食べにやってきています。フラミンゴが暮らしているバードケージでのお気に入りは、カルガモたちが食べているエサです。その中でも、乾燥させた穀物を細かく砕いたものが、美味しくてたまらないようです。バードケージの担当者は、愛するカルガモたちに与えているはずのエサをスズメたちに食べられて、悔しくてたまらないようです。

 

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匿名希望 さんからの質問

『モルモットはさわる時間がきまっているのはなぜですか?』

 

モルモットの休憩時間を設けるためです。到津の森公園でタッチタイムに活躍してくれているモルモットたちは、すべてがひざの上に慣れるための練習を受けています。「ひざの上は怖くないよ」と教えるのです。ひざの上にそっと抱き上げ、優しくさわりながら好きな食べ物を与えるなどします。そうして、ひざの上でも落ち着いて過ごせるようになったモルモットが、タッチタイムにデビューしていきます。とはいえ、モルモットにも休憩時間は必要です。モルモットたちが健康に暮らしていけるように、タッチタイムは時間を決めて行っています。

 

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ペンネーム 大つかゆうき さんからの質問

『モルモットの一日のリンゴのエサは何グラムあげるんですか?』

 

 モルモットのごはんはチモシー(乾かした牧草)を中心に、新鮮な野草やモルビット(モルモット専用のフード)を副食として与えているよ!!リンゴはめったに与えないご褒美!!感謝祭当日に開催したモルモットレースでは、リンゴをゴールしたご褒美に与えていたんだよ!!

 

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ペンネーム 肉球 さんからの質問

『野生では成長したオスのニホンザルは育った群れから出ていくと聞きましたが動物園のオスは群れに残りますか?』

 

よくご存知ですね。野生のオスは大人になるころに生まれ育った群れを離れ、ひとりまたは複数のオスと生活したり、ほかの群れに入ったりして暮らしています。他の群れに入ってもまた群れから離れて、群れを転々としたり交尾の時期だけ群れに入るなどしているようで、こういった群れから離れているオスはハナレザルと呼ばれています。動物園では、残念ながら野生と同じような生活をすることはできません。というのも、群れに自由に出入りできるような施設(環境)ではないからです。これは言い訳になってしまうのですが、野生でも新しく入る群れには徐々に徐々に打ち解けていくはず、動物園の限られた空間の中でこれをやるには今よりもずっと広いスペースが必要で、もしもうまく群れになじめずケンカになった際にも十分に逃げたり隠れたりするスペースも必要になってきます。ですから、現状では動物園のオスは生まれ育った群れに残っています。

 

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ペンネーム PN さんからの質問

『サルはどうして高いところが好きなんですか?』

 

 基本的には、高いところは安全だからです。もちろん、高い木から落ちてしまうと危険ですが、天敵である大きな肉食動物は、高い木に登ってきません(ネコ科の一部などは木登りが得意なものもいますが…)。また、木の上には食べ物となる木の葉っぱや果物などがあります。そういう意味では、サルにとって高いところは快適な空間なのかもしれません。ちなみに、草原や林床(森林の地面部分)など、地面で主に生活しているサルもいるので、すべてのサルが高いところを好むわけではなさそうです。

 

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ペンネーム MK さんからの質問

『死んだ動物の処理を教えてください』

 

 動物が死んでしまったあと、一番最初にすることは、獣医による「解剖」です。解剖することで、死因が病気なのか、ケガなのか、高齢によるものなのかなどを調べることができます。また、死んでしまった動物の体の中の状態をよく調べることで、エサの内容や飼育方法が適切だったのかを知ることができます。これは、他の動物たちの生活をより良くするための大切なヒントになります。解剖が終わると骨や毛皮、羽根などを「標本」にすることもあります。標本は、飼育員によるガイドや環境教育プログラムなどに活用しています。

 それ以外の動物たちは、専門の業者さんに引き取ってもらい処分してもらっています。

 

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匿名希望 さんからの質問

『もしだっそうしたら』

 

 なんとしても捕まえます。動物園で暮らしている動物たちの中には、人への危害や自然環境に悪影響をあたえる恐れのあるものもいます。なので、飼育員は動物を脱走させないように、とても気を使っています。

 

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ペンネーム HIKAKIN さんからの質問

『お給料はいくらなの?』

 

 なかなかお答えするのが難しい質問ではありますが・・・。なんとか食べていけるぐらいのお給料はいただいております(笑)あとは熱意でカバーしておりますよ!!

 

さて・・・。

 

ほんとにたくさんのご質問ありがとうございます!!

まだまだ3月26日に投函いただいた半分でしかありませんが・・・。

これからも随時お答えしていきますので、みなさまもどうぞお付き合いください(笑)

それでは、また来週!!

 

 

来週!?

 

 

 

 

 

 

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