到津の森公園

動物たちのおはなし 公園だより

オウムだより-32- フィーダー➀

前回の続きです。

勢いよく段ボールに頭を突っ込むリー。

DSCF5596.jpg

段ボールだけでも頭を突っ込んだり、中に入って内側から壊したり、中から木片を取り出し壊したりするのですが

DSCF5602-1.jpg

実は更なる仕掛けをしています。それが…。

DSCF5605.jpg

大きな段ボールの中に、大好きなヒマワリの種を入れた小さな段ボールが入れてあるのです。

DSCF5598.jpg

大好きな餌をなぜ隠すの?いじわるしないでそのままあげた方が喜ぶのでは?

と思われる方がいらっしゃるかもしれません。

確かに、お皿に直接入れるとオウムもそのまま食べられ、私たちも手間なく楽です。しかし、そうすると大好きな餌だけあっという間に食べ終えてしまいます。

野生では餌を探すことに1日の大半を費やしますが、動物園のオウムたちは楽に餌が手に入る分、暇な時間が生まれてしまうのです。

DSCF5600.jpg

段ボールに餌を入れるだけで、段ボールを壊さないと食べられなくなりますし、段ボールに入っていることはもちろんオウムたちは知らないので、壊してみたら「あれっヒマワリの種だ!」となっているのかもしれません。いずれにせよ、食べるまでに時間がかかります。

このように、時間をかけて食べてもらったり、どのように取り出せばいいか考えたり、動物本来の行動を引き出すために役立つ”エサ入れ”のことを動物園では”フィーダー”と呼んでいます。

これから数回に分けて、様々なフィーダーのお話をしていこうと思います。

ちなみに…上の段ボール&フィーダーは数時間でこのようにボロボロになります。

DSCF5652.jpg

 

« オウムだより-31- 秋の味覚⑥
緑いっぱいプロジェクト~ニホンザル編~を行いました! »

公園だより

カテゴリ別