動物たちのおはなし 公園だより
【前回までのあらすじ】
思いがけない事故で頭に大きな傷を負った、ムササビのくぅ。
傷を治すため、バックヤードでの治療が始まりました。
外れないように。
擦れないように。
暑くならないように。
そして、できるだけくぅの負担を少なく。
試行錯誤の末、少しずつ形を変えていった“帽子”。その後、傷は少しずつ小さくなっていきました。
そして、ついにーー
「これなら、縫えるんじゃないか。」
というところまで来ました。
傷が小さくなって、皮膚を寄せられるようになったのです。
そこで、傷を縫合することになりました。
これで、ようやく治療も終わりが見えてきた!
そう思いました。
縫ったキズ部分は、しばらく経つとカサブタに。膿んだりはすることもなく経過は良さそう。傷の治療のためにバリカンで刈っていた頭の毛もいい感じに生えてきました。
「これなら、森に戻せるね!」
と戻した翌日…。
…傷が膿んでる!
…体重がめちゃ落ちてる!
まさかの展開です。
傷が膿んでしまい、恐る恐るカサブタを取ってみると……
また、頭蓋骨が見えていました。
せっかく、ここまで来たのに。
また振り出しにもどりました。
治療は、まだ終わりではありませんでした。
そこからまた、傷の状態を見て、治療方法を考えて、
「次はしっかり最後まで皮膚ができるのを待とう!」
ーそして再び始まる処置の日々
処置後のごほうびを食べるくぅ
=バンテージを巻いた状態でちゃんと食べたり、動いたりすることができるかの確認です。
そして、ようやく、1ヶ月後。
少しずつ皮膚ができて、
穴が小さくなって
(丸い毛の生えていない部分が、傷があったところ。皮膚ができています)
“帽子”卒業!
“帽子”のとれたくぅ
今度こそ、大丈夫!
そう思えるところまで来ました。
そして、くぅは9月28日にムササビの森へ。
長い治療を終えて、やっとムササビの森へ戻ったくぅ。
“可愛い帽子”には、そんなたくさんの時間と試行錯誤、そして獣医と飼育員の苦悩と奮闘がつまっていました。
そして何より、治療に耐えたくぅのがんばりも。
くぅ、おかえり。
くどうさくらこ

