名誉園長の部屋
対馬の蜜蜂
2003年7月28日
対馬に行って来ました。
蜜蜂(日本蜜蜂)の調査と言うのが表向きの理由です。北九州大学の学生たちと一緒でした。
原生林は九州に3ヶ所しかないと言われています。その一つが対馬です。急峻な山と谷が人の侵入を拒み、それゆえその山は神聖視されます。原生林は海に達し、豊な漁場を作り上げています。
原生林は海を育てたばかりではありません。蜜蜂にとっても好都合でした。この種は栗や椎など山に咲く小さな花の蜜を集めて回ります。そして厳しい冬を迎えるのですが、人は集めた蜜の一部をいただきます。
秋、蕎麦の花が咲いた頃に収穫です。一年にわたって集めた蜜は洞内いっぱいになります。様ざまな花の蜜を集めた百花蜜です。その味は柔らかでフルーティー。
蜂洞に入るのも出るのも蜂任せ。とても市場に出回るほど採れないのですがもし出れば1リットルでおよそ15000円という高値で取引されているようです。
この蜜蜂を園の片隅で飼いたいと思っての調査です。
子供たちに蜜を集め、巣を作る働き蜂やその社会性を見、できればその蜜を味わってもらいたいと思っています。