獣医さんのお仕事 公園だより
紅葉が始まりかけた11月、
鳥インフルエンザの時期です。
鳥インフルエンザ防疫対策として、発生した場所と当園の距離で防疫レベルを設定しています。今年もそろそろ九州にも来る頃だと、準備を進めていたところ、11月13日、市内で鳥インフルエンザに感染した野鳥が発見されました。
夏にシベリアで過ごした鳥たちが越冬するために南下してくるのですが、鳥インフルエンザウイルスも鳥たちと共に、インフルエンザウイルスが運ばれしまうため、発生地も南下していきます。今まではじわじわと発生地の距離が近くなるため、当園の防疫レベルも段階的に上がっていたのですが、今年はなんと一気に上がってしまい、全頭移動になってしまいました。
まずはこもれびの径の鳥たち
小さい鳥たちが多いので捕獲も慎重に。
捕まえたついでの健康診断も
日をずらして、鳥たちが怪我をしにくい順番で捕獲作業を計画していきます。
今年もがんばりました。オシドリたちの捕獲…(詳しくは去年のブログをどうぞ)
今年、最後まで逃げ回っていたのは“ムム”でした!
ちなみに、今年は急に全羽移動になってしまったため、スタッフの確保が難しくなり、まさかの私も捕獲部隊に入ってしまいました…。1日目、あのバードケージの端から端をひたすら走りまくること数時間…。何度もベテラン飼育員に網の位置や立ち位置、タイミングの指導を受けるもなかなか上達せず、、時間切れとなり、半数以上を翌日に回すことに。
捕獲にあたり、反省会もしましたが、翌日は箱を閉じる係に任命され、安心しました(つまり、捕獲部隊をクビになりました)。今年はバタバタしすぎて、あまり皆さまにお見せできるような写真も撮れていません。申し訳ありません。
最後はフラミンゴたち。
保定されることには慣れていないため、素早くかつ普段見れないところまでしっかり診察を。
怖がらないように目隠ししながら体重を測定します↓
脚の指や、
脚環が劣化し壊れていないかも確認。
全羽無事に移動できました。
春までの間、皆さまにもご覧いただけなくなりますが、元気な姿でまた戻せるよう、飼育管理に努めていきたいと思います。
二井

