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獣医さんのお仕事 公園だより

獣医だより-105-ヨウヘイとの1ヶ月

SNSでも少しずつご報告しております16歳のおじいちゃんヤギ ヨウヘイ。

1月18日に自力で立てなくなってしまったのですが、気が付けばもう1ヶ月を過ぎました。

この1ヶ月間、本当に多くの応援の言葉を頂いたり、新鮮な野菜だけでなく介護に必要な物資(ヒト用の尿パッド、ペットシーツ、お風呂マットなど)もたくさんご寄付頂き、大変助かっております。本当にありがとうございます。

立てなくなってしまった初めの夜は恐らくばたばた必死に起き上がろうとしたのだと思うのですが、左眼周囲と左肩、左腰などに大きな外傷が一晩でできてしまっていました。朝の一報を受けて駆け付けた時には左眼はまるでお岩さんのように赤く腫れあがっていました。

最初は支えれば何とか自分の足に負重をかけられていたのですが、筋肉の低下は著しく、支えていても立てなくなってしまいました。

ずっと同じ姿勢で横になっていると、一部の皮膚と筋肉にのみ負重がかかり過ぎてしまい、褥瘡(床擦れ)ができ易くなります。これはどの動物でも同じですが、体重が600~1000gと軽いウサギやモルモットではクッションなどの工夫だけでほぼ未然に防ぐことができます。一方、ヨウヘイの体重は約42kg。すぐに褥瘡ができてしまうことが予想されました。

そこで、2023 年に東洋紡エムシー株式会社 様からご寄付頂いておりました“ブレスエアー”を夜間に使わせて頂くことにしました!

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夜間は長時間のためできるなら毎日、下になる体側を左右入れ替えてあげたいところですが、ヨウヘイは左下の体位でないと長時間は安定できないため、毎晩左下にしています。

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“ブレスエアー”を使用しているおかげで、新たな褥瘡は全くできず、初日にできた外傷も徐々に治ってきております!

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褥瘡は衛生的に保つケアが大変なだけでなく、動物たちも痛みを伴ってしまうため、この褥瘡ができないというのは動物にとっても飼育側にとっても本当に助かります!

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また、尿で身体が濡れてしまうと、動物が不快なだけでなく、皮膚が尿焼け(皮膚炎)を起こしてしまう恐れもあります。そのため、必死にペットシーツや尿パッドを使っていたのですが、ご寄付頂いた“12回分の排尿を吸収してくれる尿バッド”を使用してからはほぼきれいな皮膚の状態を保てています!

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本当にありがとうございます。

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食べている姿の動画や写真を撮っていても、「いつもと変わらないな~」と思いますが(苦笑)、この変わらないが今のヨウヘイにとっては良い状態なので、安心して介護に専念しております。

一日一瞬を大切にしていきたいです。

 

二井

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