到津の森公園

獣医さんのお仕事 公園だより

最近の釣り鳥事情

紫川では今年に入ってよく野鳥が「釣れて」います。

最初はユリカモメ。川をまたぐ電線に垂れ下がった釣り糸に絡まっていたところを消防車がはしごを出して救出。到津の森公園に持ち込まれました。幸い翼の軽い怪我で済み、もとの川に戻すことが出来ました。

同時期ユリカモメと同じカモメの仲間、ウミネコが釣り糸に絡まっている状態で持ち込まれました。脚の付け根に糸のついた釣り針が刺さっています。その糸が 羽に絡まり、さらにたどっていくと口の中に続いています。飲み込んでいるのです。残念ながら翌日には死んでしまいました。お腹を開けると胃の中にさらに2 つの釣り針がありました。

そして2月12日、翼に釣り糸が絡まっている鳥がいるとの連絡を受け捕獲に向かいました。相手は潜水の得意なホシハジロ。カヌーの協力で取り囲んだものの 水中を潜って逃げてしまいました。捕獲は失敗しましたがそれだけ動ければ餌をとるには困らないでしょう。しばらくは様子を見ることにしました。

これらは保護鳥獣用カルテの原因欄「人によるもの」にチェック。ふうっとため息とともに。

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