獣医さんのお仕事 公園だより
ロップイヤーのスズノスケが5月29日に永眠しました。
**以下は亡くなる前日に書いていたブログです。*****************
10歳のスズノスケ。ウサギとしては高齢です。3月末から後肢の力が弱くなり、よりしっかりとケアをするためにスタッフの目が届きやすい場所に移動しています。
食欲はあるのですが、後肢がうまく動かせないので、どうしてもおしり周りが汚れてしまいます。そのためこまめにシャンプーが必要な状態です。
5月23日、天気がとても良かったのでお部屋を大掃除して部屋を天日干しすることに。
お部屋が乾くまでの間、スズノスケに「日光浴させたりそよ風にあてさせたりしてあげたいな…」と思ったのですが、他の仕事もあるため、ずっとスズノスケの傍にいられるわけではなく…
それならスズノスケに付き合ってもらおう!
と、シャンプー後にキャリーに入ってもらい、ロバ舎まで!
その途中で、野草というお弁当も摘んで(動画)♪
移動中も、うとうとのスズノスケ(笑)
午前中のロバ舎なら乗馬もあるのでスタッフも必ずいますし、ちらちらとスズノスケの様子もみられます。
採りたて野草を食べた後、そよそよ風に当たりながらぐっすり。
その後、きれいになったお部屋でごはんももりもり食べていました(動画)。
思った以上に移動が平気で驚きました。もしかしたらスズノスケは若い頃、子供たちに抱っこしてもらったり、園内の移動してのイベントなどで大活躍だったので、移動に慣れていたのかもしれません。
スズノスケと一緒に過ごせる時間はそう長くはないと思います。少しでも穏やかにゆっくり過ごしてもらえるようケアを続けていきたいと思います。
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亡くなる前日も、もりもりと良い糞便と大量のおしっこをしている様子に安心していました。いつものようにお尻を洗って乾かして。野草を食べてから日光浴と風に当たりながらのお昼寝。
きれいになったお部屋でもすやすや。あまりに熟睡するので心配になりリンゴを口元へ持っていくと、すぐにむしゃむしゃ(動画)。ヨモギもむしゃむしゃ(動画)その姿を見てほっとしていました。
「また明日ね」と言って去ったのがスズノスケとの最後でした。解剖の結果、死因となる大きな病変もなく、前日までの状態からも老衰と診断しました。
スズノスケは他のウサギたちよりもとっても人懐っこい性格でした。若い頃の活躍が影響していたかもしれませんが、天性の性格だった気もします。(↓2022年2月頃撮影)
4~5年前、私がお世話に入っていた頃も、扉を開けるたびに飛び出してきて、ウサモルハウスのバックヤードを自由に走り回るのが大好きでした。いつも「私が次の場所に行くまでだよ~」といいながら、特別待遇していたのを昨日のことのように思い出します。
今までに大きな病気はしませんでしたが、去年の健康診断ではやや腎機能の低下を確認しており、皮膚も弱く、何度か治療したりブラッシングをこまめにしてもらったり、でもいつでもごはんはもりもり。そんな晩年でした。動画(2025年2月22日撮影)
約2カ月もの間、皆さまがご覧いただけない非公開の場所に移動していましたが、ご理解いただき本当にありがとうございました。また、SNSなどでスズノスケの様子を報告するたびに、暖かいお言葉を頂き本当にありがとうございました。
スズノスケ、本当にありがとう。どうか安らかに。
二井