到津の森公園

獣医さんのお仕事 公園だより

長寿記録に挑戦!
毛玉も目立つリンリン

今年17歳、人間で言えば悠に80歳は越えている年齢。
レッサーパンダのメス、リンリンの事です。
6頭もの子どもを儲けた子だくさんの、とても優秀なお母さんでもあります。

そのリンリンが、今日は元気が無いと担当者から連絡を受けました。何が起きても不思議の無い歳。不安がよぎります。
が、粘液便かな?真っ先にそう思いました。

粘液便とは、ジャイアントパンダも含めたパンダ特有の症状で、突然食欲不振になってしばらく元気がなくなった後、粘液性の便を出した途端、何事も無かったかのように元気になる、といったものです。もちろんする個体の方が少ないのですが、原因ははっきり分っていません。
腸管の新陳代謝の一つであるとか、パンダにはご飯に牛乳をかけた「ミルク粥」を与える場合があり、これではないかとも言われています。2年くらいは見られなかったものの、あってもおかしくありません。

行くとリンリンはぼんやりとうずくまっています。担当者が指差す糞に、やはり粘液がついていました。
少しほっとしました。
案の定、夕方は元気にエサを食べ、いつもの調子を取り戻していました。

日本での飼育記録は17歳。まだまだ長生きして長寿記録を更新、頑張ろうね。

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