到津の森公園

獣医さんのお仕事 公園だより

ドリームナイト・アット・ザ・ズー2014!!中編~きっかけ

ドリームナイト・アット・ザ・ズーが到津の森公園で始まったのにはある「きっかけ」がありました。

9年前の2005年より到津の森公園で「学習プログラム事業」が始まりました。

小学校を学年単位で招き、動物園で「いのちの授業」をするものです。初年度は慣れないこと、わからないことばかりで反省の日々でした。

初年度募集した15校の中に、特別支援学校もありました。全学年10名ほどのお子さんはそれぞれ障害をもっていました。そのためか、動物園に来たことのないお子さんも少なくありませんでした。

授業の進め方や内容については先生と相談し、体験中心に行うことにしました。

まずは会議室にて集合です。

先生も子どもたちも最初は表情が硬く、緊張感が伝わりました。けれど、ウサギとのふれあいが始まると、その柔らかさや温かさに驚きながら笑顔が見え始め、嫌がっていたお子さんも周りの反応に押され、最後には全員がふれあうことが出来ました!

 

懐かしの貴重なショット!

201406083.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テンションが上がったところで園内へ。ヤギにキャベツを上げる時はすでにかなり積極的になっていました(^o^)/

最後にチンパンジーのジャンプ!ガラス面の高い位置に貼られた果物を、チンパンジーが垂直ジャンプして取るのです。目の前のダイナミックな動きにみんな歓声が!!

会議室に戻る坂道では、子どもたちも、先生も、スタッフも、みんな笑顔で、気づけば一緒に手をつないでいました。

初年度はプログラムを終えた直後に、毎回スタッフ一同で反省会を行っていましたが、その日ばかりはみんなただただ、感激の言葉しか出ませんでした。さまざまな障害を抱えたお子さんたちが初めて動物園に来て、これほど喜んでくれたこと。その反応、歓声、笑顔が焼き付いていました。

後にも先にもこれほど充実感を得られたことはありませんでした。

様々な理由から、動物園に来たくても来れない子どもたちがいる。それを知ったばかりでなく、そうした子どもたちが動物園に来て、楽しんでもらえる、これほど喜んでもらえる。こんなに幸せなことってない!

その直後でした。参加したとある動物園関係者の研究会でこの「ドリームナイトアットザズー」の開催報告をよこはま動物園が発表していたのです。

まさに「これだ!」と思いました。しかし、到津の森公園では当時、福祉分野はまだまだ未開拓でなかなか実現に至りませんでした。

けれど、願っていれば叶うもの!4年前の2011年、ついに試験的に行うことになり、その時は成人の障害者施設の方々約30名を招いてイベントを行いました。

そして翌2012年は、未就学児の知的障害を持ったお子さんとそのご家族を招いて開催。当日は雨の予報でしたが運良く晴れて、200名の方々に楽しんでいただきました。

去年は初の公募、700名近くのご応募がありました!また、企業の協賛やボランティアも募集して、約80名のボランティアさんと企業の方々と迎えました。

けれども、当日は雨。それでも約370名超える半数の方々が来てくれました。雨の中でまったく雨のことを考えておらず、不便なことだらけで、申し訳ないことばかりでした。

一般公募となって今回が2回目です。雨の時の対策もいろいろ練って迎えましたが…。

今年は晴れました!

子どもたち、親御さんたち、そしてスタッフやボランティアもみんな笑顔でした。そう、9年前のあの日に感じた気持ちを今度はもっとたくさんの方にも感じていただけたと思います。

 

今年のドリームナイト…感慨深いです。
201406082.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

けれど、単なる自己満足の事業では決してありません。

到津の森公園でこのドリームナイト・アット・ザ・ズーをする意義や目的、今後に向けて、シリーズ最終編で書きたいと思います。

「毎年毎年、一年で一番楽しみしています。」その声に今後も応えられますように!

« ドリームナイト・アット・ザ・ズー2014!! 前編~今年の報告
ドリームナイト・アット・ザ・ズー2014!!最終編~そして地域と共に! »

公園だより