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獣医だより-110-カンムリヅルのカンとムウ

ちょうど1年前、カンムリヅルのことでこんなブログをあげていました。

数年前から夏になると2羽の仲が悪くなるようになってしまいました。年々、関係は悪化し、ついに去年は“ムウ”をバックヤードに隔離するほどひどい仲になってしまったため、今年も心配して様子を見ていました。

そして、心配していた通り、7月末に徐々に雲域が怪しくなってきました。

来園以来ずっと一緒に過ごしていたのに、なぜ今更…とも思いますが、数年前から“夏”限定に起こる現象。季節性があるということは、発情などと関連しているのか?

そもそも“ムウ”が♀(雌)、“カン”が♂(雄)と引き継いできたけれど、一度も卵は見たことない。本当に♂♀なのか?もしかして♂同士なのでは?!

という疑問が浮上しました。

多くの哺乳類が外部生殖器で雌雄判別できるのですが、鳥は異なります。オシドリのように(繁殖期だけですが)羽の色が異なることでわかる種もいれば、

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↑オシドリの♀(左)と♂(右)

キバタンのように虹彩の色で判別ができる種もあります。

kibatann.jpeg

↑虹彩の色が黒い♂。当園には♂のキバタンしかいませんが、♀の虹彩は茶色です。

しかし、鳥の多くが外見では雌雄判別できません。

カンムリヅルもその一種。

外見でわからない場合、遺伝子検査による雌雄判別が一般的です。今回、“カン”と“ムウ”の採血をし、検査会社に遺伝子検査を依頼することにしました。

 

そして…その結果、

kann.jpg

“カン” ♂

muu.jpg

“ムウ” ♂

 

…なんと♂同士でした。

それは繁殖シーズンに関係が崩れる訳です。

去年は“ムウ”が“カン”から逃げようとして、翼を傷めてしまったため、仲が悪化する夏だけ2羽を分ける必要性があります。しかし、毎年バックヤードに引っ越すのはかわいそうなので、今年はカンムリヅルの部屋を半分に分けることにしました。

DSCF9218.jpg

右側にいる頬が赤い個体が“カン”で、左側にいる頬が白い個体が“ムウ”です。

カン 求愛.jpg

↑“カン”の求愛ダンス。動画もどうぞ。

夏が終わればまた一緒に過ごさせることができると思います。

しばらくの間、少し見づらいですが、ご理解頂けますと幸いです。

 

二井

 

 

 

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