獣医さんのお仕事 公園だより
今年も私にとってひとつの節目の日がきました。
昨年の慰霊祭以降に当園で亡くなった動物の冥福を祈り、献花を行う慰霊祭。
今年は天気にも恵まれ、たくさんの方にご参列いただきました。
本当にありがとうございました。
病気にならないように飼育員とともに日常の健康管理には気を付けておりますが、どうしても病気になってしまったり、衰えてしまうことがあります。ヤギのヨウヘイやウサギのユウタロウのようにゆっくり病気や衰えが進む場合、ブログやSNSなどを通じて皆さまに最後まで生き抜いてくれる姿を届けるようにしております。しかし、中には、急に病気が進行してしまったり、若くして亡くなってしまう個体もおり、すべての動物のことをお伝えすることが難しいです。
ただ、どの動物たちも命を全うしてくれます。
ウサギの“レイ”
令和元年に誕生したので、この名前になったそう。小さい頃の病気のせいで、あまり身体は大きくなりませんでした。そのせいか、いつまでたってもお客さまから「子どもですか?」と尋ねられました。身体が弱かった同腹の兄弟と異なり、成長後は大きな病気もせずに過ごしていたのですが、5月に突然倒れてしまいました。すぐに病院へ連れていき、血管から点滴を入れ緊急処置になりました。処置して1時間もすると大好きなリンゴも自ら食べられるようになり少しほっとしました。(↓入院中の様子)
しかし、その後も状態のアップダウンを繰り替えし、治療の甲斐なく6日目に永眠しました。
モルモットの“マヌカ”
2024年生まれですが、生後1ヶ月半で突然両後肢が麻痺してしまいました。数日で良くなったものの、1歳の時に再び両後肢に力が入らなくなってしまい、介護生活を送っていました。足は動かないけれど、食欲はしっかり。(↓タオルで身体を支え介護していましたが、上手に食べられていました 動画)
しかし、体に負担がかかっていたのか1歳半という短い命でした。
モルモットの“シフォン”
獣医だより-106-でもお話していた“シフォン”。大きな手術も乗り越え、おじいちゃんモルモットたちとゆっくりすごしていました。術後9ヶ月、8歳というモルモットにとっては高齢の年齢まで生きてくれ永眠しました。改めて、治療をあきらめてはいけないということを教えられました。
こうして振り返ると、ずっと書き続けてしまいそうなくらい、次々と思い出します。
動物園の獣医と飼育員は動物たちの生死をただ見届けるだけでなく、動物たちが到津で過ごした意味はなんだろうか。この動物たちから皆さまに何か伝えられるはず。何を感じ取ってもらえるのだろうか。と考えながら命と向き合い続けています。
もちろん、手を尽くしても思うように症状を緩和できなかったり、悔しく悲しい思いもたくさんありますが、それを上回るほどの動物たちからの命の力強さも感じます。
動物たちの生き抜く姿を通して、みなさまに何かを感じ取って頂けたら。
そして、出会えたこと、到津で過ごしてくれたことに感謝をして。
そんな思いで今年も慰霊祭の日を迎えました。
振り返りはこのくらいにして、明日からまた、目の前にいる命と全力で向き合っていきたいと思います。
二井

